鹿児島地方裁判所 昭和59年(わ)61号 判決
判決主文
被告人を懲役一〇月及び罰金七〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金二万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。
適用した罰条
一 所得税法二三八条(但し第一事実については、昭和五六年法律第五四号による改正前の所得税法二三八条)
一 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項
一 刑法一八条
一 刑法二五条一項
罪となるべき事実の要旨
被告人は、鹿児島県国分市中央三丁目四番八号において、食料品、日用雑貨等の卸売業を営んでいるものであるが、自己の所得税を免れようと企て、現金売上及び棚卸しの一部を正規の帳簿に記帳しないで除外し、これによって得た資金で土地を取得したり、仮名で定期預金を設定するなどして所得を秘匿した上
第一 昭和五五年分の総所得金額は三、九八二万六、五四四円、分離課税の短期譲渡所得は二四万九、〇〇〇円であるのにかかわらず、昭和五六年三月一一日鹿児島県姶良郡加治木町諏訪町一三番地所在の加治木税務署において、同税務署長に対し、総所得金額は七九五万七、九七八円、分離課税の短期譲渡所得金額は二四万九、〇〇〇円で、これに対する所得税額は一三六万一、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の申告納税額一、七七一万九、四〇〇円との差額一、六三五万八、三〇〇円の所得税を免れ
第二 昭和五六年分の総所得金額は三、三八三万四七一円であるのにかかわらず、昭和五七年三月四日、前記加治木税務署において、同税務署長に対し、総所得金額は六四九万八、五六五円で、これに対する所得税額は八四万九、七〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同年分の正規の申告納税額一、四〇〇万五、〇〇〇円との差額一、三一五万五、三〇〇円の所得税を免れ
第三 昭和五七年分の総所得金額は三、〇五八万三七八円であるのにかかわらず、昭和五八年三月七日前記加治木税務署において、同税務署長に対し、総所得金額は一、八六八万五、七八四円で、これに対する所得税額は、五七九万四、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の申告納税額一、二一〇万一、八〇〇円との差額六三〇万七、三〇〇円の所得税を免れ
たものである。
(裁判官 須藤繁)